幻の月
*edit
2013/08/22 02:00:28
2013/08/22 02:00:28
チェックインを済ませてホテルの目の前に広がる白い砂浜へ出た
夕暮れ時の浜辺は人影もまばらで私は一人で波打ち際をあてもなく歩いた。
今度の水曜日
泊まりで撮影なんだ。
俺が泊まる隣り町のホテルに部屋とった。
来れる?
花火を見たあの夜
彼からそう言われた。
都心から2時間ほどで行くことが出来るその場所。
私は仕事終わりで向かうことを彼に告げた。
思っていたよりも仕事が早く終わり
夕方には海辺のそのホテルに到着することができた。
でも
彼が来るのは
何時になるのか・・・・
全くわからなかった。
部屋に戻ると
すっかり暗くなった窓から
まんまるの月が見えた。
でも・・月は煙のような雲にまかれているように
見えたり
隠れたりしながらこもったように光を放っていた
私は
ヘッドホンで
彼の曲を聴きながら
そんな月を見るともなく眺めていた
両手でヘッドホンをしている両耳をおさえた
彼の声をより深く感じられるように・・・
目を閉じて
歌詞の通りにイメージしてみる
目隠しして・・・
首筋から たどってゆく カタチどおりに
彼の柔らかい髪がかかる
その首筋から
鎖骨をなぞる
肩から・・逞しい腕と胸へ
そうね
覚えてる
私の指先が
その感覚を・・・
そして
指を絡ませて
胸に顔を埋めて
彼の鼓動を感じる
目をあけて
月を見上げる
彼の幻が見える
でも
逆光で
彼の顔が見えない
そうか
幻だから・・・
もう一度
目を閉じる
月明かりに浮かんでる
彼のshadow
何度も繰り返し言い聞かす
僕は君を愛してなんかいない・・・
違う・・・
何度も繰り返し言い聞かす
私は彼を愛してる・・・
愛している・・・
愛している・・・
再び目を開けたとき
月は黒い雲に覆われて
姿が見えなくなっていた
涙が溢れてとまらない
私は嗚咽しながら
ベッドに突っ伏した
にほんブログ村
夕暮れ時の浜辺は人影もまばらで私は一人で波打ち際をあてもなく歩いた。
今度の水曜日
泊まりで撮影なんだ。
俺が泊まる隣り町のホテルに部屋とった。
来れる?
花火を見たあの夜
彼からそう言われた。
都心から2時間ほどで行くことが出来るその場所。
私は仕事終わりで向かうことを彼に告げた。
思っていたよりも仕事が早く終わり
夕方には海辺のそのホテルに到着することができた。
でも
彼が来るのは
何時になるのか・・・・
全くわからなかった。
部屋に戻ると
すっかり暗くなった窓から
まんまるの月が見えた。
でも・・月は煙のような雲にまかれているように
見えたり
隠れたりしながらこもったように光を放っていた
私は
ヘッドホンで
彼の曲を聴きながら
そんな月を見るともなく眺めていた
両手でヘッドホンをしている両耳をおさえた
彼の声をより深く感じられるように・・・
目を閉じて
歌詞の通りにイメージしてみる
目隠しして・・・
首筋から たどってゆく カタチどおりに
彼の柔らかい髪がかかる
その首筋から
鎖骨をなぞる
肩から・・逞しい腕と胸へ
そうね
覚えてる
私の指先が
その感覚を・・・
そして
指を絡ませて
胸に顔を埋めて
彼の鼓動を感じる
目をあけて
月を見上げる
彼の幻が見える
でも
逆光で
彼の顔が見えない
そうか
幻だから・・・
もう一度
目を閉じる
月明かりに浮かんでる
彼のshadow
何度も繰り返し言い聞かす
僕は君を愛してなんかいない・・・
違う・・・
何度も繰り返し言い聞かす
私は彼を愛してる・・・
愛している・・・
愛している・・・
再び目を開けたとき
月は黒い雲に覆われて
姿が見えなくなっていた
涙が溢れてとまらない
私は嗚咽しながら
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