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冬の空気 

近ごろ早起きの彼。

仕事の関係で
早い時間に家を出なければならない。


でも
朝の目覚めが悪い彼は
ぐずぐずとベッドの中で無駄な抵抗をしている。

もう起きなくちゃ間に合わない!!
というギリギリに
大きく伸びをして

えいやぁ!!と
気合を入れてベッドを出る。

 

私は簡単な朝食を用意して
ダイニングで彼を待つ。

 

最近は何故か牛乳がお気に入り。
マグカップを手のひらで包むようにして
ふーっと言いながら
口元へ運ぶ仕草がとても好き。

 


玄関まで見送る。
いってらっしゃいのkissは
毎日の儀式のようなものだけど

ありったけの愛をこめて
そして
今日も一日
あなたが楽しくお仕事できますように。
と祈りをこめて・・・する。

 


高層マンションの上からでは
エントランスを出る彼の姿を見つけることは難しい

そんな事を思いながら
窓から外を眺めていると

メールの着信音が・・・


開いてみると
今出かけたばかりの彼から


「外はとっても寒いよ。
でも最近
冬のこの空気が好きになってきた。

少しピリッとしてる感じが。
気が締まるね」

 

なぜかこころにじーんと沁みてしまった・・・

あんなに寒いのが嫌いだったのにね・・・

 

 


その日の夕方
仕事終わりの彼と待ち合わせをした。


街中はどこもかしこもクリスマス一色。

ウインドウには
クリスマスのディスプレイが施され

街路樹にはイルミネーション

 

師走の忙しさで
すごくせわしない雰囲気なんだけど
でもこうして彼を待っていると
とても幸せな気持ちになれる。


知らない人が行き交う中に
彼を発見。


まだここにいる私をみつけていない。


革ジャンのポケットに手をいれて
少しうつむき加減で歩いている。


でも
すぐに私をみつけて
ニコっと笑うと
私のもとへ走ってきてくれた。


「待った?」

私は首を横に振り
彼と並んで歩き始めた。


彼はすっと
私の手を握り

「冷たい」
と自分の頬に押しあてた。


私はちょっと恥ずかしかったけど
そんな私たちのやり取りに気を留める人は誰もいない。

 

「なんだかクリスマスムードだね。」
彼が嬉しそうに言う。


「この雰囲気・・・温かみを感じるよ」
そう言いながら
私の肩を抱いてくれた。

 


「どこ行こっか?」


またまた彼が嬉しそうに言う。


そうして私たちは
美味しいものを食べるために
交差点を足早に渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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HN:
luna
性別:
女性
自己紹介:
彼の日記を元にlunaが妄想で日記を書いてます。
もちろん全部フィクションです。
あなたもlunaと一緒にステキな妄想してみませんか。
できれば「luna=あなた」で妄想しながら読んで下さい。