ダイヤモンドヴェール
2011/09/19 23:28:38
「ルナ・・・見て
東京タワーがブルーに光ってるよ」
彼が指差す方向に
青い輝きをまとった東京タワーが見えた。
水のような澄んだ青・・・
「綺麗・・・」
ワイングラスを彼に渡しながら
私も彼の隣に並んだ。
今日は朝から忙しくて
休む暇もなかったよ。と
帰宅してすぐにシャワーをあびた彼は
少しずつ楽しむように
ゆったりと好きなワインを飲んでいた。
「ルナのためにオレが魔法をかけたんだよ」
「素敵な魔法なのね」
二人はしばらく
アクア・ブルーに光るタワーに見とれていた。
「ルナ・・・」
彼は私を抱き寄せた。
私はそっと目を閉じて
彼の腕に包まれる幸せを感じていた。
リビングには
ミディアムな感じのロックが
小さく低く流れていた。
「水と命・・・」
彼がつぶやいた
「なぁに水と命って」
「今日の東京タワーのメッセージだよ」
「そうなの・・・このブルーにはそんなメッセージが込められているのね」
私は彼の胸に埋めていた顔をあげ
もう一度東京タワーを見た。
2時間限定のライトアップ
今夜はダイヤモンドヴェール
「Ti Amo・・・」
「それは私へのメッセージなの」
「そうだよ・・・そしてこれも・・・」
そう言うと彼は私にkissをくれた。